NO.126 H17年12月17日号
「企業塾」と「家族塾」、その長所と短所

  京都で大変残念な、痛ましい事件が起きました。広島の事件から始まってここ一か月、たて続けに子供さんたちが被害にあっています。亡くなられた子供さんのご家族の気持ちを考えると、同じ子供を持つ身、筆舌しがたい、断腸の極みを感じます。

●「企業塾」と「家族塾」
 さて、塾には、聞きなれない言葉ですが、「企業塾」と『寺子屋』とでも申しましょうか、「家族塾」がございます。「企業塾」は言うまでもなく、大手の学習塾のことで、「企業」として、学習塾を経営しているわけです。それに対して、最近はめっきり減ってきましたが、「家族塾」。たとえば、学校を定年退職した元先生が助手を雇い、自分が生徒全員に全責任を負い、近所のテナントを借りて経営しているような形態です。どちらがお子様にとっていいのでしょうか。英智塾は典型的な「家族塾」ですが、「家族塾」のほうがいいとは絶対申しません。それはその生徒さんの性格によるのです。どちらがいいとか悪いとか言うのではなく、おのおのの塾の長所と短所が、それぞれのお子様の性格にマッチしているかどうかなのです。

●「企業塾」とは
「企業塾」は個別指導であれ、授業形式であれ、いずれにしても大所帯。そのマスメッリトは言うまでもなく豊富な資料、豊富な情報。短所は、どうしても数値に流されやすく心のキャッチボールが出来にくい。ついつい大回りになってしまいます。

●「家族塾」の利点
それに比べ、「家族塾」のセールスポイントは「きめ細かさ」。その「きめ細かさ」というのは、塾が、個々の生徒さん、保護者各位に対してもそうであり、また管理者が、個々の講師に対してもそうであります。手前味噌の話になりますが、たとえば、当塾の講師が風邪を引いて休む。一人暮らしの先生なら、事務長がお粥を作って飛んでいく。別に家庭調査をしに行くわけではありませんが、自然と、その講師の日常生活がわかります。問題があれば当然相談にものれる。また、生徒送迎のワゴン車が寿命だ。それじゃ××先生のお父さんは車やさんだから、買い替えの相談をしてみよう。お父さんと車の購入の話をするわけですが、自然とその講師の家庭環境もわかってきます。決して他塾を批判するわけではありませんが、京都の殺人を犯した講師は普通の人ではありません。どこか性格、精神に問題があったはずです。それが事前に見抜けなかったのか、残念でなりません。

●あなたに一番あっている塾を!
 話を元に戻して、「企業塾」も「家族塾」も、双方の長所を取り入れ、短所をなくそうと、当然がんばっています。しかし、やっぱり傾向は否定できません。
 だれだれさんが行っているから私も行く。のではなく、どちらの塾が自分の性格にあっているかをお考えいただき、塾選びをされたらいかがでしょうか。


●「ゆとり教育」のもたらしたものは
 昨日の産経新聞におもしろい記事が載っていたのでご紹介します。新聞には、塾、家庭教師等に支払う教育費用が大幅に増えたとかかれています。また低年齢化が進んだ、ともかかれています。このことが良いか悪いかは別にして、公立の学校に保護者の皆様が不安を持っていることは間違いないようです。細かく見ていきますと、通塾生徒の低年齢化に関しては確かにそれは事実だと感じます。当塾でも、小二、小一の皆さんからのお問い合わせがここ最近目立つようになりました。
「ゆとり」教育で、学力低下に不安を持った生徒、保護者の皆さんが、新聞のデーターを見る限り、予想以上に多いので大変驚きました。