早寝早起きで、予習復習は家でしっかり――。小6が全国トップ、中3も好成績を収めた全国学力テスト。家庭や教育関係者に驚きが広がったが、秋田っ子のこうしたまじめな生活習慣が好成績を生む背景にあるようだ。
文部科学省は全国学力テストに併せて、生活習慣などについて小6は99問、中3は101問にわたる調査も行った。調査結果によると、東京都では小6児童の2人に1人、中3生徒の3人に2人が学習塾に通ったり家庭教師を雇ったりし、学校の授業よりも進んだ内容を学び、苦手分野を補っている。これに対し、県内の児童生徒で塾に通うなどしているのは、小6でわずか5人に1人、中3については3人に1人にとどまっている。塾通いの割合が低いことはテストで不利なように思われるが、調査結果からは、その分、家庭での予習復習で補っていることがうかがえる。「家で予習をしていますか」の問いに対し、「どちらかといえば」を含め「している」と答えたのは、小6で46・4%(全国平均32・9%)、中3は36・1%(同29・5%)。「家で復習をしていますか」との問いには、「どちらかといえば」を含め「している」と答えたのが、小6で74・5%(同40・1%)、中3で63・1%(同39・2%)と、いずれも全国平均を20ポイント以上引き離しており、家庭学習が定着している様子がうかがえる。中高生2人の子どもを持つ横手市内の公務員男性(46)は、「子どもに『勉強しろ』とうるさくは言わないが、毎日、自発的に予習復習をやっている。学校の熱心な指導があるのだと思う」と分析する。 また、規則正しい生活を送っていることも好成績の一因との見方も強い。小6の52・5%(全国平均42・1%)が午後10時前に眠り、91・1%(同74・5%)が午前7時前に起きている。中3も37・8%(同29・8%)が午後11時前に眠り、82・2%(同63・9%)が午前7時前に起床している。さらに、朝食を毎日食べているという割合も、県内の小6が96・8%(同95・2%)、中3で95・5%(同91・6%)となり、全国平均より高くなった。 文科省でも「朝食を毎日食べる児童生徒の方が正答率が高い傾向が見られる」と分析している。(2007年10月29日 読売新聞)
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