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関西防大同窓会(羽藤忠和会長)が3月1日(日)大阪のリーガロイヤルホテル大阪で開く総会で、五百旗頭 真が招かれ記念講演する計画がありました。五百旗頭は反日、媚中の限りを尽くし、首相の靖國神社への参拝反対を声高に叫び、田母神俊雄前幕僚長の更迭に際しては「このたびの即日の更迭はシビリアンコントロールを貫徹する上で、意義深い決断であると思う」、 「制服自衛官は、この措置を重く受け止めるべきである」、 「(田母神前空幕長は)精神の変調を引きずる人」などとあらん限りの悪罵を口にした。この五百旗頭を講師として招き、記念講演させる関西防大同窓会に憤りを感じる。 そこで13日(金)午後7時、私(増木)と真・保守市民の会代表遠藤健太郎は関西防大同窓会、羽藤会長を自宅に訪問し、五百旗頭の講演を中止するよう求めました。羽藤会長曰く、五百旗頭を選んだ理由は、1にお金のかからない人。そして立場のある有名人。どういう人かは考えてもみなかった。と言っていました。彼は我々の説得でことの重大さがわかったようで、頭を抱えていました。 そして先ほど、羽藤会長より、五百旗頭 真の講演会を中止する旨連絡がありました。 我、奇襲に成功セリ。トラトラトラ! 会長からは、「今後とも自衛隊への支援をよろしく!」というメッセージを頂いています。 各位のご協力心から感謝します。 ちょっと長い話になりますが、実は、3月1日、会場ロイヤルホテル前で、イオキベ歓迎街宣を計画し、警察に道路使用の許可申請を出そうとしました。ところがロイヤルの前は警察は絶対許可を出したくない聖域です。陛下が泊まられたとき、左翼に陣取られたくないからです。だから誰であろうが一切許可しないという方針。警察の気持ちもわからないわけでもありませんが、こっちも引けない。警察は申請があれば許可しない正当な理由がない。だからなんとしても我々が申請に行くことを阻止したいわけです。ラグビーボールをもって必死にトライしようとするマスキクンにタックル、タックル。そしてとうとう奥の手、我々が羽藤会長を訪問したことを捕らえ、「あなた方が強行するなら、羽藤さんから被害届けを出してもらうゾ〜〜〜。」と言ってきました。羽藤さんに対しては多少強いことは言っていますから、彼が「怖かった。」と言えば、それが罪になるならないは裁判所の判断として、警察が、取調べのために逮捕する理由にはなります。私はパクルならパクれ。と警察と勝負するつもりでいました。そして夜が明けたら、羽藤さんから白旗の電話。円満解決でほっとしています。 行政の役人なら市民に怒鳴られるのが仕事のようなものですから、少々乱暴に言っても「怖かった」とはなりませんが、一般市民の場合はそうもいきません。少しでも不安を与えただけで形式的には強要罪が成立します。 2009/03/16 (月) 朝日新聞 風考計 日本は蒋介石の手で日中戦争に引きずり込まれた被害者だし、日米戦争はルーズベルトの罠にはまったもの。だから日本は悪くないという論文で空幕長を解任された田母神俊雄氏は、あれから4カ月半、意気軒高のようだ。 一部の月刊誌ではしきりに応援歌が歌われ、本人も講演などに引っ張りだこ。その近著を読んでみれば、相変わらず都合の良い資料の解釈が並び、ますます勇ましさが加わった。今や右派論壇の救世主といった趣である。 日本の侵略を謝罪して政府の外交基盤となった「村山首相談話」に真っ向挑戦しただけに、文民統制に反すると処分されたのだが、その開き直りには「文民にも村山談話を批判してきた政治指導者がいるのに」との思いがのぞく。 さもありなん。その代表格といえる元首相の安倍晋三氏は月刊誌に登場して「田母神論文に対するマスコミの反応は常軌を逸する」と批判。できるなら村山談話を塗り替えて「安部談話」を出したかった無念を語った。もし安倍政権が続いていたら、今度の問題にどう対処したのだろう。 2月19日に田母神氏を自民党本部に招いて話を聞いたのは「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」だ。この会の前身は安倍氏や中川昭一氏らが作ったもので、今の会長は中山成彬氏。彼もまた成田空港建設をめぐる「ゴネ得」発言や日教組批判で麻生内閣の国交相を辞めた人だが、「空幕長の発言は村山談話を見直すいい機会だったのに、急に更迭されたのは大変残念」とホームページに熱いエールを送っている。 さて、その裏返しのように、今田母神シンパの一部から激しい攻撃を受けているのが、防衛大学校の五百旗頭真校長だ。事件のすぐ後、毎日新聞のコラム「時代の風」(08年11月9日)で処分を強く支持したことから標的となった。 コラムでは「軍人が自らの信念や思いこみに基づいて独自に行動することは、軍人が社会における実力の最終的所有者であるだけに、きわめて危険である」と書いて文民統制の重要さを説き、戦前の苦い教訓を挙げて自衛官に自重を求めた。長い歴史を考えると日本人は卓抜した能力がある立派な国民だが「その中での遺憾な局面が、あの戦争の時代」だったとして、今もその誤りを認められない人々を厳しく批判もした。 神戸大教授だった五百旗頭氏は06年夏に防大校長に登用された国際政治学者。故・高坂正尭京大教授の直系らしく柔らかな現実主義が持ち味だ。政府のアドバイザーとしても重用されてきたが、イラク戦争や首相の靖国参拝には反対だっただけに、選任した小泉首相の度量が話題になった。 しかも退任する小泉氏のメールマガジンに「小泉政治5年」の寄稿を求められ、その外交を全体としてたたえつつも、米国のイラク戦争失敗や靖国参拝の深い傷を率直に盛り込んだ。それで構わないと言って平気で掲載した小泉氏には、思うところがあったのだろう。そういえば、小泉氏は村山談話の熱心な継承者でもあった。 このメルマガに慕っていた右派の不満に今度の件で火がついた。田母神氏が文民統制違反なら、首相の参拝などを非難し、新聞に勝手な持論を書く校長も同罪ではないか。そんな批判が表れ、田母神氏も「あの人はひどい」「おとがめなしは差別じゃないですか」と雑誌の対談で問題にした。 確かに防大教授らも自衛官の身分をもつが、学者としての言論には自由があり制服組とは違うというのが政府見解で、中曽根内閣のころ非核三原則を批判した防大教授が不問に付されている。ましてメルマガは首相の注文だったし、コラム執筆も防衛省の許可を得ているから批判は筋違いだ。 だが「校長罷免」の声はやまない。「反日」「媚中」「左翼」などの言葉が投げつけられ、周りの防大教授らにはメール攻勢もかけられる。そんな中、3月1日に大阪市で予定された五百旗頭氏の講演が中止に追い込まれた。防大OBを含む一部の活動家が抗議の電話をネットで呼びかけ、OB会長への直談判にも及んだ末である。混乱回避のためとはいえ、中止を決めた会長は「敗北感」を口にする。 もっとも2月22日に都内で行われた防大同窓会の総会では五百旗頭氏が防大教育の信念を語り、降りかかる火の粉を払って理解を得た。 空自で田母神氏の先輩だった竹河内捷次会長(元統幕議長)は「先生の言動の一部分をとらえて攻撃する人もいるが、全体を見れば理解でき、尊敬も出来る」ときっぱり語る。こんな空気こそ校長の大きな支えに違いない。 ところで「ルーズベルトの罠」に似た解説は靖国神社の遊就館にも展示されていたが、07年に削られた。外交評論家の岡崎久彦氏が「知のモラルを欠く」として「未熟な反米史観を廃せ」と産経新聞が唱えた(06年8月)のがきっかけだ。米国からの批判もあってのことだが、それをむし返した田母神氏の感覚は、日米安保体制の要職にいた人とも思えない。 |