| 第１２９号 皇紀二千六百六十六年（平成18年） 長 月（ 九月） TOPへ戻る |
『民族生存権』を確立せよ （真の『不老不死』は民族的生命に有り） 曾て、『神風・第七十号』で『民族生命体論』を主張した。 人間の生命には「肉体的」「個別的」生命と『精神的』『民族的』それとが有り、確かに肉体的生命は有限であるが、民族共同体の中で精神文化的生命の継承が為されれば、其の民族に所属する人間は、民族と謂う有機的共同体、生命体の中で民族が在る限り、精神的に生き続けるのである。 例えば、本能寺で肉体を滅ぼした織田信長は其の直後は無論、四百年以上も経った現在でも歴史その他のあらゆる分野で存在している。四十九歳で死亡した彼が「不老」であったか議論の分かれる処かも知れないが、少なくとも日本民族の国史上、「不死」の生命を保っている。秦の始皇帝始め歴代支那王朝の皇帝や日本の一部権力者が志向した「不老不死」は、『民族の中に生きる』と謂う精神的生命を確信する当り前の基本原則を認識してさえ居れば、誰でもが実践可能の容易な生活目標である。信長程に著名ではなくても、無数の「小信長」「小業平」「小道真」等が國史の中に現存している。則ち、信長や道真公その他有名無名の先人総てが、人間個人が遺伝子の継承で生物学的に肉体的生命を存続させるのと同様に、民族の中に其の精神的生命を継続させているのである。 （『日本人』は皆、二千六百六十四歳） 精神的生命体たる吾等が、個体的肉体生命滅却後も民族の中に生き続けるとすれば、過去の『日本民族』諸兄も又、吾等の中に生き続けているのであり、歴史を遡上して考察すれば、過去の先輩、先祖に吾等と同じ精神的血脈が実在していたはずであって、その意味で吾等は過去にも精神的生命を得て居た、即ち精神的に生存していたと謂い得るのである。とすれば、吾等『日本民族』一人々々の精神文化的生命は、國史が物語る『神武天皇』肇國以来二千六百六十四年に及び、正しく國史が継承されていれば、吾等は何時の時代にも、此の豊饒の『日本』で大地自然の恵みを享けていたのである。従って、現在の日本民族の精神的生命は、全て二千六百六十四歳であり、民族が生存を続ける限り其の年齢を加算し続けるのである。 （『十億日本民族』は生き続けねばならぬ） 本年元旦、欧州オーストリア首都ウィーンにて毎年催される「ウィーン交響楽団新年公演」で、公演最後に恒例の「ラデツキー行進曲」が演奏され、楽団、観客が一体と成り、手拍子も適宜入った演奏が元気良く演じられた。作曲者本人の自覚の有無は別として、歴史的に看れば、同行進曲は、没落へ向かいかけたハプスブルグ・オーストリア帝国を奮い立たせる為にヨハン・シュトラウスが作曲した愛国心溢れる軍歌である。今や、欧州の小国と成り、欧州制覇処か、自国の独立維持に苦しんでいる墺國ですら、新年に当たって軍歌を演奏し、国民の団結、連帯を意識化せしめ、国民の生活意欲を昂進せしめているのである。 翻ってエセ「日本」ではどうか。 恐れ多くも『昭和天皇陛下』御崩御の後に、「日本放送協会」が『昭和』の御代を追憶して製作した音楽番組では、昭和十六年から二十年迄の部分で、当時、当然連日放送されていた『軍歌』を一切放送しなかった。即ち「反日日放協」は、自国の軍歌を完全に抹殺し、歴史的事実を完膚無きまで抹消して、國史を歪曲したのであった。其の「軍歌（日本）抹殺、抹消、歴史歪曲、捏造」方針は、現在、より強固且つヒステリックに「日本狩り」として継続され、民間放送も同様な視点から国民を連日連夜「反日洗脳」の状況下に抑圧、隷属させ、『日本及び日本人』絶滅を謀っている。 言わばエセ「日本」社会全体が、精神文化的「反日洗脳強制収容所」の実態を呈して居り、無垢の国民、赤子が「格子無き牢獄」で「反日」を強要され、自覚無く呻吟し続けて居るのである。メディアと教育を反日異常勢力に支配されている現下エセ「日本」では家族崩壊、凶悪犯罪多発、社会秩序紊乱、自然破壊、異常気象等々の末世的社会現象が発生するのは当然である。 斯る「反日洗脳」が支配する異常事態は、其の存在自体が『民族』を滅ぼす最も凶悪な「犯罪」であり、絶対に許す事は出来ない。 現下、一億二千七百万人の「日本国民」だけが『日本人』なのではない。此迄、此の麗しき豊葦原瑞穂國に生を享けた推定十億人を超える『日本民族』全員が、今猶、精神的に生き続け、更には今後出生するであろう無数の同胞が其れに加わるのである。過去の先祖の為にも、未来の子孫の為にも、全ての『日本民族』が共有している『民族的生命』を喪失し、或は、強奪され、支配されてはならない。全ての『日本民族』に永久の生命を保障する共通の高貴なる精神的文化で結合、連帯した『民族共同体』と其の根本原則ー国体ーを護持する事こそ、日本人ーのみならず全人類にもーに執って至上の価値であり、課題である。官民を問わず遂行、実践された我国の『特別攻撃』『玉砕』の美意識と自己犠牲・精神的生命追求の論理は、有限の物質的肉体的生命よりも無限の精神的、民族的生命を優先した高次元の人間文化の所産に他ならない。 （『民族生存権』を規定する『民族法』は時代別の諸法規に優先、優越する） 凡そ『生きとし生けるもの』総てに生存への願望、欲求が本能的に内在している。 そして、高次元に複雑化し、高次の精神文化を保有するに至った人類には、生物的本能に基づく『生存への欲求』を基盤にした『人類法』と呼称すべき法理と其の根底に在るべき道徳観念が無ければならない。即ち、人類と其れが依って立つ大地自然の健全な存続が、意識化され、保障されなければならない。 だが、全ての人類が必ず何れかの『民族』に所属している以上、則ち「人類民族」なる民族が実在していない以上、言語、宗教等を共通価値とする自然な人間集団たる『民族』が、最も基本的な社会集団である。「国民」とは「国家」を前提にした人間集団であるが、『民族』の利益の為に構築されたはずの国家も、ロスケ連邦チェチェン共和国に見られる様に、必ずしも『民族』の為になるものとは言えず、むしろ『民族』を弾圧する場合が多い。国家と言う人為的な枠に規定された「国民」よりも有機的生命体である『民族』を優先、尊重させるのは当然である。 前に述べた様に、人間個人の肉体的生命が有限であり、民族的生命は民族が存在する限り存続する以上、『民族』と謂う有機体的人間集団の生命が「個人」の其れに優先するのは当然である。そして、人間に執っての至上の価値たる『民族の生存』こそ最高最大の目的であり、生活規範で無ければならない。 即ち、最高至上の価値を制度的に保障する取り決めが『民族法』である。現行「六法」「政令」等の諸法令は、現存する「日本国民ー日本国籍保有者ー」のみを対象としているが、此の『民族法』は、過去・未来を含む全ての日本人に適用されるのである。其れ故に、『民族法』は既存の全ての法律に優越するものである。より具体的に述べるならば、民族の生存を確保する為ならば、現行の諸法規に拘束される事なく、如何なる手段、方策をも採る事が、『民族生存権』に基づいて許容、推奨されると謂う結論が導かれる。 （『民族法』違反者、敵対者への破邪顕正の天誅執行は合法行為である） 或る民族の構成員は民族に依って保護され、永遠の生命を保障されると同時に、其の社会的規範遵守を義務付けられる。此の規範は、極めて精神文化的なものである。何故ならば、民族の中に精神的生命の永続を求める前提に存る必要条件は、民族の精神文化的同一性、不変性である。異質な文化ー言語、宗教等ーの相違に因って成立する民族が、仮に其の固有の文化を根本的に変換した場合、例えば我国の国語を英語に変更した場合等、其れ迄の民族が死滅ー当然所属する精神的生命体の総てもーし、新たな民族が発生した事に成る。其れは既存の民族の絶滅、即ち滅亡を意味する。凡そ、複数の人間を殺害すれば、必ず死刑の対象と成る。まして、民族全体を抹殺する行為は、あらゆる極悪犯罪を凌駕する絶対悪の領域に属する。従って、『民族生存権』を保障する『民族法』の規定に基づいて「民族の敵」を処刑、処断する事は、現行実定法の規定よりも優先するのである。 大楠公に因る『非理法権天』の意義は、民族の正気を物語って余りある。『非は理に勝てず、正しい理屈も法律には勝てず、其の法律も権力の所産に過ぎず、永続性は無い。一時的な権力を超越した大地自然、人間精神に立脚した天の摂理こそ、真の価値判断基準であり、原理である』 此の民族的大原則の正当性を認識、理解した時、『民族が生存、存続する為に』民族絶滅を謀る内外の敵に対して積極果敢に自衛、攻撃、應懲行為を採るのは、極当然の『民族生存権』の行使に他ならない。即ち、『天誅』を下す行為は、民族生存の為の最高至上の責務であって、『民族の尖衛』たる吾等日本民族主義者に執って最高の美徳である。 ともすれば、時の権力や法律で禁圧排除される場合も多々有るが、民族の独立と永存を希求する吾等日本民族の願望は、弐千六百六拾四年の時間空間の総てに実在し、日本民族を日本民族たらしめて来た。 幕末、勤王の志士達は、又、維新期の不平士族は、時の権力者達に執って危険極まりない「テロリスト」であった。『五・一五事件』『二・二六事件』の青年将校達等も同様であった。更には『神風』を初めとする我国各種の特別攻撃は、連合国の恐怖の的であった。 然し、心ある日本人は、此等『滅私奉公』の民族の大義に準じた『無私無欲』の同胞を決して否定する事は無かった。無責任且つ怠惰な大衆総てに、斯る至上の実践を要求しても無意味であり、現実性は少ない。だが、十億日本民族の中には、歴史上常に此種の『民族の尖衛』が実在し、活躍して来たのである。 吾等有る限り、『日本民族』は、存続し、闘い続ける。闘い続ける限り、民族は生存を続けるのである。 |