第141号  皇紀二千六百六十五年(平成17年) 葉月(9月)

          一 日 本 人 の 遺 書

中山 嶺雄

(愛国烈士、大義を奉じて次々に蹶起す)

平成十七年長月二日午後、勤務先に電話が入った。西本願寺ー反日勢力の一中心ーへ、民族派に依る天誅行為が敢行されたとの事。電話の彼方で吉永氏が「名前は北野か北崎らしい」と言っていたので、即座に全体像が把握出来た。
数年前、「反日朝日新聞」糾弾示威行進を同新聞社周囲で激しく行い、終了後に社内に立ち入って警備員等に糾弾文書を社内各所に配布する様に要求し、社外に出た時、丁度退社する朝日社員の一団に出会った。其の中に『赤報隊事件』専属の記者が居て、愚生に質問をして来た。「今日のデモで大声を上げていた元気な若い人は誰ですか」と。無論、教えはしなかったが、其れが今回の『真橘道義』(戸籍名「北崎勝史」)氏であった。
彼は『皇学館大学』在学中から民族派活動を実践し、当『一日会』も参加して粉砕した『伊勢神宮御料林』隣接地産業廃棄物処分場建設計画を暴露、糾弾した一人であった。
彼が所属する『民族行動会議(細田政一議長)』は、数年以前に「西本願寺(浄土真宗本願寺派)」の反日性を糾弾し、「ヤスクニ問題研修カリキュラム」なる反日「反靖国」文書の発行を粉砕した実績を誇る。今回の義挙も其の延長線上にあるものと解釈され、二日後の『一日会』で声明文が紹介されるものと予測した。本年四月の『島袋烈士』に依る「中共総領事館」への自決攻撃、七月には『萩野同志』の同総領事館への消火器攻撃、そして今回の義挙。何れも二 三十歳台若手の行動である。

(近年、此程迄に鮮烈なる文書無し)

予想通り『一日会』で『真橘道義』氏の『斬奸状』が公開されたが、九葉に及ぶ其の長文の一枚目を読み了えて、目頭が熱くなり、通読不能となった。此れは単なる『斬奸状』では無い。真正『日本人』『真橘道義』の紛れも無い『遺書』である。此の文書に込められた『國體』尊崇への絶対的な確信、『民族独立』『自尊自衛』の為の『滅私奉公』精神、其れは現下偽りの「日本」が真の『日本』であった時には、国民の誰もが、程度の差こそあれ心の底に抱いて居た民族の心情なのである。無論、『民族悠久の大義』に永遠の生命の存続を確信する吾等に執って精神文化的な「死」は存在しない。但し、肉体的な「死」が、吾人等の社会的直接活動を終幕に導くのも事実である。其れだけに『真橘』氏は、思いのたけを九葉にも及ぶ『遺書』に纏め上げたのである。其処に込められた『尊皇・愛國・殉國』の至誠、至情、そして清澄無垢、至純の精神は、『大東亜戦争』で『上下一途』徹頭徹尾燃焼、昇華された処の『特攻隊精神』そのものである。

(『維新者』は自然体にて暮らすべし)

『真橘』氏は、本年初頭の年賀状に三歳の我子の写真を飾り、良い父親振りを発揮していた。個人的には親密な交友はないので、彼の家庭生活が如何なるものかは知らない。だが、年賀状を見る限り、家庭では良き父親であり、勤務先では正しい信仰を貫く神職であった。民族派の闘士が、子供思いの家庭人であって何の不思議もない。世間から尊敬される社会人であっても当然である。むしろ、世間並の社会生活が出来て居る上に、『天下・国家・民族』を語り、且つ行動すべきなのだ。
『大陸浪人』『豪傑快漢』『隠然たる影響力』等々、『民族派・愛国維新陣営』への虚像そのものを否定する訳でもないが、大地自然、生活共同体に根差した活動こそ必要である。
私事にて恐縮であるが、三十余年前、長男が誕生した時、愚生は『これで死ねる』と心底から安心した。世間では、子供が生まれれば「この子の為に生きねばならない」と自覚するのが、親の通例であろう。だが、『維新者』として、『後に続く』我子ー無論、数千万、数億人の後輩総てが民族的には我子なのだがーの誕生で、此の『五尺の生命』を必要に応じて何時捧げても良いとの確信を得たのだ。多分、今回の『真橘』氏の心中も同様なものであったであろう。
唯、遺憾ながら、阿弥陀堂仏壇の輪灯の蝋燭が灯油に着火せず、反日「西本願寺」中枢と共に炎上して『護国の鬼』にならんと求めた氏の熱望は適えられなかった。此れも『天命』であろう。『天』が『真橘』氏に、更なる活動、行動の時と場所を与えられたのである。
『一日会』は「非合法活動」を目指す団体ではない。参加者への配慮から非合法を論じる事は余り無いし、其の様な活動を企画、立案、実行する事もない。
だが、『非理法権天』。所詮「法律」とは「権力者」が策定するものであり、其の権力者ー現実の支配者は「GHQ反日体制」であるーが正しいとは限らない。むしろ、過誤と汚辱に塗れた所謂「戦後社会」は、『天命』に反する「反道徳的・反民族的」存在であって存在そのものが否定されるべきである。
故に、今回の『真橘道義氏』に依る民族覚醒義挙と氏が生命を賭けた『斬奸状』の文面を全面的に支持すると同時に、本紙に勝手転載するものである。以下を参照されたい。