第143号  皇紀二千六百六十五年(平成17年) 霜月(11月)

              『憂国忌』に向けて

-『大東亜戦争』を継続せよ− 
                          中 山 嶺 雄


(千年王城の地を汚す者)
ー世界の「ならず者・ブッシュ」上洛すー

平成十七年霜月十五日午後六時過ぎ、愚生仮寓に異様な轟音が近づいて来た。当初は通常の航空機と思ったが、ヘリコプターの爆音、其れも自衛隊又は米軍のジェット・ヘリコプターのそれである事が聴取された。轟音は更に近づき、拙宅を揺るがす迄に至った。窓や壁が振動で音を立てる。此迄に一度も無かった事態である。間違いない。自衛隊のジェット・ヘリコプターが上空から墜落して来ているのだ。
危険を承知で戸外に走り出て、門の前に立ち、轟音の方角を見上げた。すると尾灯を点滅させたヘリコプターが二機、上空百五十 二百五十米辺りを通過して北方に飛行していた。墜落ではなく、単なる低空飛行であった。通常、大阪と京都の航空路は五百米程離れた淀川、木津川の上空に設定されていて拙宅では室内に居れば音も聞こえない。処が、今回、住宅街の上空を飛び、建物を揺るがす飛行は全く初めてで且つ異様である。其の瞬間、愚生の脳裏にとある閃きが湧いて、室内に戻り電映を点けた。すると、地方報道で「ブッシュ来日」と伊丹空港着陸後直ちにヘリコプターで京都に向かったとの報道が流れた。やはり奴であった。図々しくも日本一の反米攘夷派を自称する愚生宅を轟音で揺るがし、千年王城の京洛を汚す蛮夷ブッシュの傲岸無礼に憤怒の激情を覚えて二階に上がり、北方を見やると二機の編隊が京都南部を飛行しつつあった。だが、其れとは異なるジェット・ヘリコプターの音響が再び響いて来た。然程轟音ではないが、第二陣である。拙宅から東方五丁程度の地点、石清水八幡宮の上空、高度三百五十 四百五十米辺りを三機のヘリコプターが縦隊を組んで北方に飛行している。多分其の中央にブッシュが搭乗しているのであろう。

(スティンガー・ミサイルが五器あれば)     ー意外に手薄なブッシュ警備ー

大阪から京都に高速道路で向かえば一時間も要しない。だが、陸橋等からの格好の標的になる事は間違いない。
所謂「テロ」を恐れた日米護衛担当者は、敢て道路を使用せず、空路を利用して、より安全な方策を選択した。のみならず、通常の淀川上空の航空路を使用せず、わざと住宅街上空を飛行する事で地対空ミサイルの攻撃を回避する作戦を採り、更には、先頭の二機編隊が囮の役割を果たして居たのである。
 切歯扼腕しつつ徒手空拳を嘆きながら二階の窓外からヘリコプターの尾灯を追尾していると、直接京都市内には向かわず、大きく迂回して、京都市西方の長岡京市、向日市上空から右京区に向かい、北山南麓を東進して京都御所辺りで着地した。京都市内での建築物からの攻撃に配慮して、敢て山沿いに迂回したのだ。当局からすれば、十分に警備計画を練った上での最上の作戦であったのであろう。だが、若し仮に愚生が五器のスティンガー・ミサイルを保持していたならば、確実にブッシュを撃殺出来たであろう。
近・現代欧米物質文明に全く関心の無い愚生でも撃墜可能な状況に際会して、改めてブッシュ等の悪運強さに思い至った。又、その警備が余りにも簡単手薄である事実に驚いた。宿舎の「都ホテル」も背後は将軍塚から連なる山岳で何処からでも侵入可能な旅館である。島国と言う「日本」の特殊性から国際テロは実行困難と見られて来たが、既に国内に一万人を超えると予測されるイスラム原理主義や北朝鮮ゲリラの存在を考えると、従来の警備方式は決して万全では無い。一定の組織と資材があれば、米国大統領糾殺も然程困難では無い事が判明した。

(三島・森田両烈士義挙三十五年)    ー肉体に対する精神の優越性を体現ー

昭和四十五年霜月二十五日、三島・森田両烈士が、東京市ケ谷台で割腹自決を敢行した。一応は自衛隊の決起を訴えはしたが、無論軽々に自衛隊が行動するとは予測していなかった筈であり、覚悟の自決であった。
其れは、GHQが我国に強要した所謂「戦後」的価値観、則ち「物・金・本能」のみに堕落した世相に対して、精神文化の優越性を誇示する偉大な行為であった。三島由紀夫の知名度もあったが、其れ以上に国民の心を打ったのは、二十五年前迄は普通の人々でも実行可能であった『自己犠牲』の崇高な行為が、『武士道』の美学を伴って眼前で展開された事実であった。
 誰しも自己の肉体的生命を喪失したくは無い。だが、親は子の為に、子は親の為に命を惜しいとは思わない。善意と誠意、愛情で成立する『家族』に在っては、自ら進んで喜んで『自己犠牲』を甘受する。同様に家族的な『民族共同体』としての『日本』では、『民族生存』の為の『悠久の大義』の為ならば、多くの国民が自ら進んで喜んで肉体的生命を投げ打ったのである。
両烈士の行為は、日本民族が最高に民族的情熱を燃焼させた『大東亜戦争』の栄光と苦難を体験者に想起させた。つまり、其れは単なる他人の起こした一事件では無く、『日本』の何たるかを知る者、感じる者にとって、或種の『郷愁』と『共感』『連帯感』を抱かせる行為であったのである。其の意味に於て、両烈士の義挙は、所謂「戦後社会」での『民族的生命』の中興を為す行為であった。
だが、あれより三十五年、今日では『日本』が『日本』であった時と社会を知る者は少数になり、其の少数者の多くも、六十年にも及ぶ「反日洗脳」で過去の記憶を歪まされている。例えば民族派に評判の良い「石原都知事」さえもが、所謂「A級戦犯」(我国の敵に最高に憎まれた者=即ち我国最高の愛国者)を靖国神社から分祀せよ等の世迷言を産経新聞第一面に臆面も無く掲載する有様。
「日本」社会の総ての階層、社会、報道、教育等に亙ってあらゆる方角からGHQの散布した「反日洗脳」の毒素が蔓延し、自己増殖を続けているのである。吾等は反日汚染する前の『皇國日本』『独立国日本』の視点、立場から「GHQ反日体制」のエセ「日本」を正しく認識し、批判、糾弾、攻撃を続けて来た。三島・森田両烈士の高貴な精神的生命は、当然吾等の肉体にも宿っている。

(「内なる米国」を攘夷せよ)   ー「鬼畜米英」こそ人類共通の敵ー

日本民族として、あるべき精神を顕現させた三島・森田両烈士の精神性は、『大東亜戦争』を戦い続ける吾等にとって、至上の到達目標である。『常在戦場』の戦闘者としての自己認識が欠如すれば、GHQが希求した怠惰で無責任且つ愚劣な大衆個人に堕落してしまう。眼前の多くの日本人大衆は、GHQの強要に従い、米国的生活様式のみならず、米国的価値観に支配されている。其の最たる者が、売国奴コイズミーブッシュズ・チャイルドーである。
然し、『日本民族』『神州』は不滅である。吾等は民族の誇りと栄光を胸に抱いて『民族悠久の大義』の為に『民族の尖衛』として日夜闘い続けている。
人類の敵たる「欧米物質文明」に正面切って対決し、其の危険な本質を暴露し続けている。「GHQ反日体制」に埋没している被洗脳反日日本人大衆の眼には、米国は「自由・平等」の「民主国家」と、恰も十二才の学童同様に信じ込まされている。だが、所謂「大戦中」に、米国は『日系米国人』を強制収容所に拉致、監禁、虐待、虐殺を行った。何が「自由」で「平等」だ。其等の幾分消極的な残虐行為よりも、より露骨且つ非人道的犯罪的大量虐殺が、昭和二十年に計画的、組織的に実行された「東京」「広島」「長崎」三大「大虐殺」であった。一晩で或は一瞬にして十万人以上もの罪もない民間人を生きながら焼き殺すと言う、人類史上最悪の残虐行為が日本民族に加えられ、今もって補償どころか謝罪さえ受けず、更に情けない事には、反日エセ「日本政府」は其の要求さえしないのだ。
拙宅の上空を我が物顔に轟音を響かせて通過して行った米国大統領搭乗ヘリコプターに撃墜願望抱いた愚生の感性は、通常の独立国家、国民であれば、当然過ぎる程に当然の感覚であった。米国が対立する国家、国民や勢力に対して、「自由」且つ「平等」に虐殺、破壊する構図は、『大東亜戦争』でも、所謂「ヴェトナム戦争」や平成三年の「大西亜戦争(所謂湾岸戦争)」、同十五年の「第二次大西亜戦争(所謂イラク戦争)」等々でも証明済みである。そして、其の原型は、例えば百五十年前に展開された「セポイの乱」での英国兵の合言葉「英国人が一人殺されたらインド人を千人殺せ」に見いだせる。
正に「鬼畜米英」、我日本民族は、此の非人道的な米英と其の背後に存在する「欧米物質文明」と闘い続けねばならない。彼等は、「金・物」といった物質崇拝と動物的「本能」の無制限な開放を保障する「民主主義」なる概念を世界に強要、強制する事で、人類を滅亡の危機に追いやっている。例えば、世界の自然体系を滅亡に導く「地球温暖化」に最も寄与しているのは、世界一のエネルギー乱費国たる米国である。米国の「自由」な生存は、人類の滅亡に直結しているのである。 吾人等が『大東亜戦争』の継戦を呼号する所以は、正に此処にある。欧米的、就中、米国的価値観と生活様式が、其の背後に潜む「見えざる悪魔性」故に、人類を破滅に導いている現実を精神文化史的に鮮明化し、対決した上で全面的に粉砕しなければならない。
『日本』の、そして、『人類』の最大最悪の「敵」は、「北朝鮮」ではない。「中共」でも「ロスケ」でも無い。其れは「米国」であり、米国的価値観と生活様式なのである。
処が、米国の属州として米国文化に染まり切った愚劣極まるエセ「日本」、世界中に対立と混乱、戦争と殺戮を齎す「ならず者・ブッシュ」を暖かく迎える似非「日本」。恰も「癌患者」の様に、「麻薬中毒者」の様に、体内に病毒を保持、保菌しつつも、其の害毒を自覚できずに旦那国家たる米国との心中を受容している。
『日本民族』最大の敵は似非「日本」社会の内部に巣くっているのだ。「内なる敵」を炙り出し、摘出し、排除、駆除、消毒し、清澄且つ神聖、真正な『日本』を回復しようではないか。

「悪の帝国=米国」のイラク浸略を許すな! ならず者国家=米国の一世界支記を阻止せよ!  グローパル化と謂う実質「米国化」は全世界独立民族共通の許されざる敵である。  抵級劣悪なる価値観を全人類に強要する米国そは暗愚暴虐愚劣の暴君なり。爆砕せよ!一
民族・人類の敵を撃ち、我日本民族の独立自尊精神を穫立せん!