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H18-1-26  延地和子教育長面談


吹田市教育委員会 延地教育長 面談
               日時 平成18年 1月26日午後6時〜
               参加者 (市教委)延地教育長 川西教育監 豊留 
                    増木 池田 前川 海江田 弘光 松木
               記録   松木

1・行き過ぎた性教育を長年放置していた責任をどう思うか

  南千里中学に教頭で赴任したとき、野村先生が保健体育で着任されていた。
性教育の必要性は感じているが、野村のやり方は行き過ぎだと思う。
よく地方へ講演に出かけていた野村に「他所で講演会をするくらいなら、吹田の教師の看板を背負って他所でやるくらいなら、南千里でやってはどうか?」と言った。
学年、集団の中で論議して、組織立てて、性教育をやるよう助言した。「その前には、保護者にプリント等で説明し、担任にも報告し、理解を得た上で。」と言ってきた。
その後、西山田で使っていたビデオ等の話を聞いた。
野村先生は、毎年のようにハワイで学会があるからと出かけて行かれた。当時は、そのような資料を持ち帰っているとは認識しておらず、「英語話せるの?」と質問した記憶がある。
「学習指導要項の中で、性教育をする」ということが大事だと思う。
発達段階に応じての指導が大事だ。

 (保護者:30年間やってきた性教育に自負があるようだが、子供達にとってはマイナスイメージだけの植え付けに思える)
 野村先生のことが発覚して以降、性教育に関しては、行き過ぎが無いように校長が内容把握するよう通達された。

 (保護者:性教育に入るまえに、学校から保護者へ連絡をいれるよう徹底してほしい。)
事前連絡するよう通達してある。



2・性教育副読本に関して

 全体の流れとしては、教えるべきことは入っているが、多少饒舌すぎる。もう少し簡素でいいのではないか、と思う。
発達段階に応じているかどうか?という疑問点はある。

文部科学省の指導に則り、その範囲内で見直しをはかる。
現状の副読本に関しては、見直すよう指示している。
平成17年度配布予定だった副読本は、現状では配る状況にない。
(川西教育監:18年度分はもう作らない。)
性教育の副読本だけでなく、環境、道徳の副読本も含めて、全て見直す。
結論が出た時点で連絡する。



3・国旗の扱いについて
(保護者:教育長の国家観をお聞かせください)

 「国家観」?難しい質問だ。
国旗・国歌に反対している人達は、対案も示さないで拒否しているが、無責任だ。
私が子供の頃は、当たり前に国旗・国歌の中で育ってきた。
教師になってからも、校長になってからも、「市教委に言われてやるんじゃない。自分の意思でやる。」と言って、やってきた。
卒業式、入学式は「儀式」。「儀式」をきちんと執り行うのは校長の責任。
国際交流を指針に掲げており、バークタウンの学生達と交流会を持ったのだが、「双方の国の歌を歌いましょう。」となったとき、バークタウンの学生達は迷わず「国歌」を歌った。しかし、うちの学校の子供達は、「国歌」が歌えなかった。非常に恥ずかしいと思った。これは大変なことだと感じる。

卒業式の国旗・国歌については、30年もまえから吹田市では問題になっている。
  最近ではとりあえず会場内に国旗を掲揚(三脚)しているが、ここに至るまで相当紛糾した時期を過ごしてきた。理想とするところまではなかなか遠い。
しかし、やります。
  先ずは「全員起立」から。今年は「全員起立」するよう、各学校に指導の通達を出します。議会や校長会でもそのように通達します。

  

4・学力向上・人権問題について
(保護者:千里タイムズの挨拶文にあった「人権」の定義についてお考えをおきかせください)

子どもの人権とは、まず命が尊重されること。子どもの命が危うい、例えばカンボジアの子供達のように、常に命の危険に晒されている子供達がこの地球上にいることがないように。そして食べること、安心して眠ることが保障されていること。
今よく取り上げられる「子どもの人権=子どもの自主性尊重」などは、次元の違う話。
子どもが「生き抜いていく力」をつけさせることが大事。世の中を見据えながら、生き抜いていける力。今の子供達にはコミュニケーション力も無いように感じている。

学力向上については、基礎力をつけることが大事だと思う。中学生になっても九九が言えない子供がいる現状。
最近話題になっているが、軽度発達障害の子どもが6%いるといわれている。そういう子供達のケアも含めて、基礎学習を丁寧に教え込むことが大事。
ゆとり教育、学力低下については、現在データーを取っているところ。
小中学校あわせた分析をするよう指示をだしている。もう少し時間がかかるが、データーの結果を見て、今後の指導方針にしていく。