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三上卓直筆「青年日本の歌(松谷裕子氏所蔵) H21-3-16 |
青年日本の歌 作詞・作曲:三上 卓 一、 汨羅(べきら)の渕に波騒ぎ 巫山(ふざん)の雲は乱れ飛ぶ 混濁(こんだく)の世に我れ立てば 義憤に燃えて血潮湧く 二、 権門上(かみ)に傲(おご)れども 国を憂うる誠なし 財閥富を誇れども 社稷(しゃしょく)を思う心なし 三、 ああ人栄え国亡ぶ 盲(めしい)たる民世に踊る 治乱興亡夢に似て 世は一局の碁なりけり 四、 昭和維新の春の空 正義に結ぶ丈夫(ますらお)が 胸裡(きょうり)百万兵足りて 散るや万朶(ばんだ)の桜花 五、 古びし死骸(むくろ)乗り越えて 雲漂揺(ひょうよう)の身は一つ 国を憂いて立つからは 丈夫の歌なからめや |
六、 天の怒りか地の声か そもただならぬ響あり 民永劫(えいごう)の眠りより 醒めよ日本の朝ぼらけ 七、 見よ九天の雲は垂れ 四海の水は雄叫(おたけ)びて 革新の機(とき)到りぬと 吹くや日本の夕嵐 八、 ああうらぶれし天地(あめつち)の 迷いの道を人はゆく 栄華を誇る塵の世に 誰(た)が高楼の眺めぞや 九、 功名何ぞ夢の跡 消えざるものはただ誠 人生意気に感じては 成否を誰かあげつらう 十、 やめよ離騒(りそう)の一悲曲 悲歌慷慨(こうがい)の日は去りぬ われらが剣(つるぎ)今こそは 廓清(かくせい)の血に躍るかな |