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戦勝国は日本だった  500W
 
 
   

推薦の言葉

戦後日本にはびこる自虐史観について、私は何度もその異常性を指摘してきたところでありま
すが、今回、文学の世界にも自虐史観批判の動きが出てきました。それがこの作品です。
著者の安濃豊さんはFMラジオ局の社長で農学博士、雪氷学者で専門は吹雪のシミュレーション、
三十代の頃アメリカ陸軍の研究所に招請され、吹雪の模型実験技術を供与して帰国。
その後、主に北海道を中心として作家活動を行ってきたとのことです。
私は昨年末、札幌での講演会で安濃さんと知り合い、彼の持論である"日本戦勝国論"につい
て語り合いましたが、科学者の目から見る歴史論の論理性に驚かされたものです。歴史的事実を
事実として認めなくては、その後の論理展開は頓挫せざるを得ない。彼の言い分は「戦勝国であ
るか敗戦国であるかの定義とは、戦争目的を達成した国家が戦勝国、戦争目的を達成できなかっ
た国家が敗戦国であるという形でなくてはいけない」ということ。さらに、この定義に立てば大
東亜戦争の戦勝国は日本となること。その戦勝国である日本を東京裁判とサンフランシスコ平和
条約が敗戦国という全く逆の立場に塗り替えてしまったため、その後の歴史検証及び論理的発展
が混乱し、阻害されていると言うことなのです。この逆転を科学の世界で例えれば「リンゴは木
から落ちず、太陽は地球の周りを回っている」とこじつけるに等しい程の捏造なのだそうです。
さらにその混乱に拍車をかけているのが、日本人自身が持つ敗戦意識だと彼は言います。
戦勝国民であるはずの日本人自身が、自分たちは敗戦国民であると信じ切っているため、歴史感
覚の捩れがさらに捩れを生む結果となっているということです。 日本が戦勝国であることを証明
するにはさらに歴史的考察、データの積み重ねが必要となりましょうが、今回小説という形をとって、
日本戦勝国論、が発表されたことにより、日本文学に風穴を開けたのみならず、歴史学の分野にも、
日本の政治外交にも今後大きな影響を与えることになるでしょう。
まさに、この本は戦後の歴史観を塗り替える文学作品として高く評価されることになるでしょ。
                               黄 文雄


あとがき

太平洋戦争の勝者は日本と戦後独立したアジア各国です。何故なら戦争目的を達成したのは白
人国家ではなくて、旧大日本帝国(日本、朝鮮、台湾、ミクロネシア)と独立したアジア各国だ
からなのです。 日本人は誰も戦勝国は日本だったなんて思っていません。それが最大の問題
なのです。勝者(日本)が自分は敗者だと思い込み、敗者(連合国)が自分は勝者だと思い込んで
います。この歴史観の捩れというか、ボタンの掛け違いが戦後様々な軋轢を起こしています。
歴史も科学と同じで 科学的結果を捩じ曲げれば、その後の科学的論理展開は矛盾だらけになって
しまいます。
 ガリレオは『それでも地球は廻っている』と言ったそうだし、『地球上ではリンゴは樹から落
ちずに、空を昇って行く』とニュートン力学とは正反対の規定をすれば、その後の力学研究は頓
挫してしまうでしょう。これと同じ科学的捩じ曲げが戦後の日本の歴史評価でなされているので
す。すなわち、泥棒(侵略国家H白人国家)を善とし、泥棒を追い出した者(旧大日本帝国)を
悪とする評価です。このような逆転した評価を長年にわたって続けていけば、多くの矛盾が噴出
するのは当然なのです。 もしも、日本が中国や韓国の言う「日本の戦争責任」を取るとして、
戦前への原状回復を行う、 すなわち、マレーシア、ミャンマー、インドに英国を戻し、ベトナム
にフランスを戻し、インド ネシアにオランダを、フィリピンにアメリカを戻したとしましょう。
そんなことを現地の人が歓迎するはずはありませんし、一番困るのは中国共産党でしょう。
このように単純な論理的仮定を行うだけでも、中園、韓国の日本に対する「戦争責任論」は破綻
するのです。韓国に至っては大日本帝国の一部として、共に戦った訳ですから、自ら戦争責任を
取らなくてはいけないことになります。おまけにベトナム戦争ではアメリカと一緒になってベ
トナム人を大量に殺戮している訳ですから、そちらの戦争責任も取ってもらおうではありませんか。
中国にはベトナム懲罰戦争の責任も取ってもらいましょう。
さて、次に最も重要なことを書き示します。本編のタイトルを「戦勝国は日本だった」と設定
しましたが、あえてタイトルとせざるを得なかった理由、それは私達日本人がその事実を知らな
過ぎるということなのです。そして「自分達が太平洋戦争の実質的勝利者である」という意識を
まったく持たずにいるため、異常なほどに卑屈となり、その妙なる卑屈さが外国人を疑心暗鬼に
陥らせるのです。また、中国などのように白人国家と一緒になって、アジア虐めをやっていた国
からの批難に対して断固たる反論もできずにいるのです。
アジアを白人列強から解放したのは私達の父、そして祖父の世代なのです。この歴史的事実に
私達日本人が誇りと自信を持たなければ、外政内政共に混乱が続くことになります。
「戦勝国は日本だった」この歴史的事実を私達日本人は心に刻み生きていきましょう。

平成十八年三月
                               安濃 豊